アルバイトは仕事の厳しさを体験できるいい機会です。
アルバイトという言葉の響きは、会社等の正社員とは違って何となく、お小遣い稼ぎのような、片手間でできるというような、あまり厳しさが感じられないような気がするのは私だけでしょうか。私も実際に、今の会社に就職する以前の学生の頃はいろんなアルバイトに就いたものです。しかし、片手間でできるような、楽な仕事などは一切ありませんでした。まだ陽が昇る前から起き出して現場に行って一日中力仕事をやらされたり、真夏のカンカン照りの下で、スコップやツルハシを駆使して穴を掘り、水道管を埋める作業に従事したりと、それはそれは体力的には大変きつい仕事ばかりやっていたように思います。まだ年齢が十代の頃だったので、こんな重労働にも耐えられたのかも知れません。
私はどちらかというと、昔からあまり口が達者ではなかったものですから、いろんな店での接客業務には明らかに向いていないという自覚がありました。ですから先ほど申し上げた仕事を優先していたのです。しかし、たとえ接客業でも体力はあまり使わないとは言っても、お客さんを目の前にしての仕事というのは何かと気苦労が多いと知人から聞きました。やはりどんな仕事でもアルバイトとは言え、働いてお金を頂くというのはものすごく大変なことなのだと思います。アルバイトをやっている最中はあまり自覚はないのかも知れませんが、こうして会社の正社員として働いている私は、今少なからず、当時の厳しさが役に立っているようなそんな気がしています。